草まみれの日々

 真夏の下草刈作業は、朝5時スタートです。新たに木を植えた現場は、日差しを遮るものがない場合が多く、炎天下での作業は能率が低下します。これを避けることができるうえに、朝露があるうちは、草がパリッとしていてとても刈りやすく、何といっても、夏の作業の最大の敵である、ハチの動きが鈍いうちに作業ができるのです。

060801kusa1.jpg
 これは、背負い式の草刈機です。斜面の角度がおわかりいただけますか?

060801kusa2.jpg
 今年春に植えられたカラマツの苗木。足の出演は私です。

 林業には、林業カレンダーと呼ばれているものがあります。それによれば、7月から8月のお盆前は、新たに木を植えた場所で、苗が周囲の草に負けてしまわないように、下草刈りを行うことになっています。

 しかし、木を伐って、出して、また植える、というサイクルがストップしてしまっている昨今、新たに木を植えている場所はほんのわずかになっていて、そまびとが請負う下草刈作業も、年間数ha程度です。

 8月になると、日当たりの良い斜面では、イタドリやウド、タケニグサなどが人の背丈ほどにも伸びて、苗木をスッポリと覆ってしまいます。急傾斜地で、動力式の草刈機を下げて、この隠れた苗を切ってしまわないように、斜面の草をすべて刈ってゆく作業は、ちょっとした熟練を必要とします。

 草だらけの山の斜面全面を刈り歩くわけですから、地中のハチの巣を踏んだり、草に下がっている巣を切り落とすと、一斉攻撃を受けることになります。
 
 ハチ刺されはバカにすることができません。体質によっては、ハチ毒によるショック症状を起こす人もおり、毎年、何件かの死亡事故が発生しているそうです。

 ハチの巣の多い現場では、アシナガバチ、スズメバチ、クロスズメバチなどに、一日に2~3回刺されることもあり、そまびとクラブでは、草刈シーズンが終わると、かならずメンバーの抗体検査を実施するようにしています。

 エキストラクターという携帯の毒吸引機。抗ヒスタミン剤。毒を洗い流すための水。の3点セットは必ず携行します。そして、刺されたときに気分が悪くなった等のショック症状の可能性のある者は、検査の際に医師に相談し、症状をやわらげるための自動注射式の薬品(商品名:エピペン)も携行することにしています。

 暑がりで、大汗かきの私にとっては、夏が一年のうちで最も恐ろしい季節です。

コメント

(必須)

(必須)
(メールアドレスは公開されません)