天然生林

1haはあると思います。赤茶色にボヤーっと見える草むらのようなところが、たいへんに若い天然生林です。

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 藤森隆郎先生の「森林生態学」(全国林業改良普及協会)(158p)によれば、天然生林とは

 天然林と天然生林の区別は、天然更新が自然の状態でなされたものか、伐採や更新補助作業などの人為が加わったものかの違いによるものである(Smith,1986)。天然林は人為を伴わない天然更新により成立したもので、その後も育林作業など人為の及んでいないものをいい、天然生林は更新補助作業を伴って天然更新したものであったり、除伐や間伐の作業が加わったものをいう。

 ということです。ここは3~4年前に、カラマツを皆伐したまま放置した場所ですので、まさしく天然生林。そしてどうしてわざわざ紹介したかと言うと、ご覧のとおり

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 見事にカラマツの林ができ始めているのです! 周囲からの種の飛来が多いのはもちろんですが、ここが「いかにカラマツの生育に適しているか」ということを、彼らが自ら語っているような気がしてなりません。
 木の育ち方を、もう少し時間をかけて見ていかないと断言はできないのでしょうが、適地適木という言葉が頭をちらつく光景です。「なんとか所有者と深い関係になりたい」そんな山です。

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“天然生林”への コメント ( 12 )

  1. アカホリさんの コメント

    感銘を受けますね。

    最近、「答は山にある」ということを強く思っているので、なおさらです。

    よろしければ下記リンクの1月2日の項を見てみてください。今年は私もブログをマメに更新するつもりです。

    http://kusunoki-lab.seesaa.net/

  2. ふるだぬきさんの コメント

    暖かくなったら行きます。

    土壌条件を含めて調べましょう!

  3. かなめさんの コメント

    アカホリさま
     「答は山にある」
     かみ締めなければいけないと思います。わかる方が見れば、この一本一本のカラマツの姿から、もっと多くのメッセージを受けとめるのでしょうが、悔しいことにそれができません。

  4. かなめさんの コメント

    ふるだぬきさま
     山を発見した直後、連絡しようと思ったのですが、いかんせんあまりにも多くのことでお世話になりすぎているため、躊躇しました(でもここにアップすれば同じことですね(笑))。当面私の課題は、所有者への接近です。
     本文に1haと書きましたが、考えてみれば無届で皆伐できる上限が1haですから、ちょうどそのくらいかもしれません。と言うことは、いずれ客土→畑でしょうか??
     現地はいつでも案内できますので、この貴重な山にどうかお力添えをお願いします。

  5. つうくんさんの コメント

    かなめさん
    ぜひとも定点観測を続けてください。
    貴重な資料になると思います。

  6. かなめさんの コメント

    つうくんさま
     ピピッと感じられたようですね。観測し続けることのメリットを思いつく
    ままに整理してみると、

    ○カラマツ実生の森がどのようにできて行くかを知る
    ○成長の良いことが判明した場合、天然カラマツの森づくりを
     ここで提案できる
    ○この場所がカラマツ適地であることを説明できた場合、地域での
     カラマツ林業再起や、思い起こすきっかけとりなり、エールとなる
    ○上記がわかりやすい場所として、改めて情報発信のベースに
     この村やもっと広い地域を設定することができる

     等等です。なんとか所有者を説得しなくちゃ…。
     あっ、デメリットを考えてませんでした。

  7. だんさんの コメント

    うちの近所はヒノキが実生でビシビシ生えてきます。
    自分の山林があれば天然更新で林業してみたいですが、そのような試みは聞いたことがありません。
    補助金だよりでヒノキの植林が行われています。
    アカマツ林を伐ってナラを植えて、元々生えていたナラの萌芽更新の海に苗がのまれてしまったり… もっと自然力を考えないといけませんね。

  8. つうくんさんの コメント

    可能ならそのまま放置した場合と
    除伐、下刈りした場合の差が分かるようにして、どこまで手入れが必要か分かればもっと良いのでは無いかと。

  9. かなめさんの コメント

    だんさん
     天然更新、その言葉だけでなにかワクワクしてくるほど、試してみたい
    ことがたくさんありますね。植物の育とうとするポテンシャルとでも言うので
    しょうか、そういうものをいろいろ確かめながら、林ができてゆく様子を
    見届けてみたいですね。
     人からの指示で作業をしていると、「いったい自分は何をやっているの
    だろう」と思うような現場があることは確かです。つきつめてゆくと果てしない
    社会構造という海にたどり着くのですが、あきらめることなくコツコツと現場
    からの発信も続けましょう。
     今にきっとやってきますよ、だんさんが設計する天然更新の山をまかせ
    られる時代が。

  10. かなめさんの コメント

    つうくんさん
     手の入れ方で生じる違いも確かめたいことのひとつですが、目標林型の
    定め方も勉強したいですね。とにかく真平らで、畑の延長のような場所ですし、
    最高についているのは、隣接する林も、今季先輩事業体によって集約化され
    収穫間伐される、ということです。
     苗の育ち具合を見極めて、生産イメージを膨らませる。20haくらいの広がり
    ですが、所有者と話しができるようになったら、皆さんとそんな絵を描いて
    みたいです。

  11. ふるだぬきさんの コメント

    木を植えて、
    植えた木を後生大事に育てて、
    それで経営を成り立たせる・・。

    これを林業と呼ぶ

    というのは、本当に正しいことなのかどうか疑問に思うことが多いです。

    少なくとも長野県の多くの地域では、
    「山に育っていた木を伐った事がある」
    「はげ山に木を植えたことがある」
    という林業の「断片」しか体験せずに、「植えて、育てて、伐るのが林業」と思っている節があるきがします。

    このために、伐るなら植えろ
    という変な強迫観念があるのではないかと思っています。

    日本の温帯から亜熱帯地域では、基本的に「何もしなくても何らかの植物が出てくる」ことを再認識すべきだと思っています。
    日本では「折角木を植えても雑草木に邪魔されて下刈りが必要」になり、下刈りコストが高いことが初期保育空手を引いている最大の要因となっています。
    ところが、写真のカラマツのように
    「本人の適地」で、「種子がやってくれば」、勝手に育つのです。こうした場所はカラマツにとっても最適地であり、成長が悪いとは思えません。

    ただ、天然更新が「人任せ」と思われているイメージもあるので、それを払拭する意味でも、こうした山の取り扱いを上手に考えていく事があとは、重要だなあと思っています。

    ヒノキが勝手に出てくるとおっしゃられていた「だんさん」のお山も興味がありますね。

  12. かなめさんの コメント

    ふるだぬきさん
     おっしゃることの議論、もっと大きくしてゆかなければなりませんね。
    長野ローカルでいっちょ、「天然更新を考える」というようなシンポでも
    仕掛けますか??
     県内には、ずい分と長い間声がかかっていない「森林の回廊実行委員」
    なる人々も居ることですし、どこぞの行政の研究機関にも共催で入って
    もらって、…おぉそうだ! ヒノキが勝手に出てくるだんさんのところも
    ふるだぬきさんの行動圏内ですよ。(だんさん~、読んでますか~)
     ひとつ思うのは、こうした試みを業界どっぷりの人ばかりでなく、何とか
    森の入り口にいる人たちや、森の持つ木材生産以外のパワーに関心を
    持つ人にも加わってもらいながら、ああでもない、こうでもないとやりたい
    のです。以前、イベントに来ていただき、ふるだぬきさんから天然更新の
    広葉樹の扱いについてうかがったお話がどれほど役にたっているかわかり
    ませんし、他の参加者の多くも、「おお、そういう視点か」と開眼したに
    違いないのです。
     川上村ならばすぐに設定できるかもしれませんが、あまりに我田引水
    ですし、事前に十分なおつきあいをしておかないと、所有者も面食らい
    ますからねぇ。… あぁ、それはだんさんのところも同じかな??

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