起業から今日まで「最初の1年」その2

 今思うと、どのような営業活動をして、どんな収入が見込まれるのか、という戦略が、起業のときの私たちにはほとんど無かったように思います。しかし、ただ「何とかなるさ」という感覚ではありませんでした。

 少なくとも私が確信したのは、この地域では見渡す限り人工林が広がっており、自分たちはそこの手入れをする技能を持っているのだから、そこが人工林である限りは失業はしないだろう、ということでした。考えてみれば、それは作業の後継者不足を逆手に取ったような確信であったのかもしれません。

 さて、林業技能作業士研修でのエピソードですが…、
(more...)

活動が紹介されました

060724eco-now.jpg
取材の時に撮ってもらった写真です

 私たちの伐った木が、本になりました!! しかも、そこにはそまびとの姿も載っています。
 
 5月19日のブログで、私たちの伐採した木が紙となり流通することを紹介しました。この紙は、木づかい運動の一環である、株式会社市瀬様の3.9ペーパーという紙です。
 
 山に捨てられてしまう間伐材の運賃を、紙のユーザーが負担することにより、木の利用を進めるという仕組みのものですが、今回はなんとそこにもうひとひねり! 自分たちで伐った木で作られた本に、その木を収めた私たち自身のことが紹介されたのです。

 ソニー・マガジンズ発行の、エコロジーナウの表紙には、「普通の人のエコロジー」・大人のための環境問題入門・2時間でわかる最新エコ事情ムック と書かれています。環境系の最新情報満載のこの本を、ぜひいちどご覧になってみてください。

 上の画像は、このブログの主旨には何ら関係ありませんが、気に入っているのでアップしておきます。「平成18年頃の、山林労働者の一般的スタイルの記録」ということで、ご勘弁ください。

林業体験と親子自然教室

060712A-ee.jpg
集材作業を見学 このあとみんなで簡単な機械操作も体験しました(7月12日)

  小学校6年生の林業体験の指導に続いて、親子自然体験教室の案内を行いました。いつも感じるのですが、子供たちの目がキラキラしているようで、とても良いんです。そして、今回のお父さんとの体験教室では、親もとてもいい汗をかいていました。むしろ、お父さんお母さんの方が夢中になって、それぞれの「木のシカ」を作ってくれました。少し遅くなってしまいましたが、アップしておきます。

 林業体験の様子は、以下に森林所有者にあてた御礼と報告の文を載せますので、詳しくはそちらをご覧ください。

060715oyako.jpg
7月15日の親子自然体験の様子。カラマツ林の話しを聞いてもらっています
 
(more...)

小学生といっしょに

0607camp.jpg

 11日は、プライベートで地元小学校5年生のキャンプのお供をしてきました。

 子供たちは、カレーを作ったりテントに泊まったりと、自然体験三昧でしたが、私は残念ながらハイキングのお供のみ。それでも、一時間近く上って到着した滝では、都会の暑さが嘘のような、冷蔵庫のような涼しさを味わって満足しました。

 地元小学生について歩くいちばんの下心は、写真のとおり、「山のおじさん」として、自分たちが暮らしている村の、森の様子を知ってもらうキッカケづくりです。
 山村で働き、山村で暮らしていると、仕事と私生活の境界が限りなく不明確になってくるのですが、そこがまた田舎暮らしの醍醐味です。
(more...)

トロッコの歴史をたずねて

truck.jpg
川上村林業センターに展示されているトロッコ

 久しぶりの休日に、娘から、お勉強の協力を依頼されました。なんでも、かつてこの村を走っていたトロッコについて調べるように言われたとか。

 ひょっとして、小学校の先生は「きこりの娘」と見込んで、こんなテーマを用意してくれたのでしょうか。もしもそうならば、いいかげんな仕事はできません。村の林業の歴史が展示されている林業センターと、かつて木材関係者と鉱山関係者で賑やかな集落のあった、トロッコの発車地点に、娘を案内しました。

 私は、たまたまこの林業界に居て、先輩たちからいろいろと聞いていたので役にたつことができましたが、恐らく、この村で育った私と同年代の人のほとんどが、14.5kmものトロッコ軌道が村中を下っていたことなど知らないと思います。

bridge350.jpg
重力を利用して降りて来たトロッコを出発点に引っ張ってゆくのは、なんと犬!!
(more...)

松くい処理

060702shori.jpg
このように倒した木を集積し、カバーをかけて土で密封したあと、中で薬をこぼします

 「松くい虫」という名前を聞かれたことがあると思います。現在、私たちが仕事をしている東信地域では、標高850mぐらいを境に、それよりも低い場所にあるアカマツ林に、この松くい虫の被害が発生しているそうです。アカマツを枯らせるのはマツノザイセンチュウと呼ばれる北米産のセンチュウで、それを媒介するのがマツノマダラカミキリという在来の昆虫です。

 東信地域の多くの自治体が、アカマツの被害拡大を防ぐために、枯れ始めたアカマツを倒して、玉切り集積し、生分解性のシートでカバーしてから、中のアカマツをすべて殺虫剤でくん蒸処理する、という作業を発注しています。

 何せ、相手は羽で飛び回る虫ですから、被害は所かまわず発生します。半日かけて、やっとの思いで山の中腹に見えていた枯れ木1本にたどりつき処理をする、なんてことも珍しくありません。

 最も湿度の高い季節に、機械の入らない山中で、玉切った直径30センチ以上もある木を積み上げるのは、たいへんに骨の折れる作業です。

060702shori.jpg
作業実施前の枯れ木です

060702shori.jpg
作業終了後、枯れ木は無くなっています。が、果たしてこの作業が、虫の広がる速度に追いついているのかどうか。結果は数年後にわかるでしょう