原木安定供給システム

森林の持つ多面的機能と言いますが、それに頼っているようでは林業の自立は有り得ないと内心思っていました。でもところ変われば事情も変わるものですね、木材生産で自立を果している人々が、多面的機能の保全のために立ち上がっている地域も日本にはあるのです。古い話題になってしまいましたが、大事な記録なので書いておきたいと思います。

 3月14日、長野県林務部信州の木活用課が主催した第2回原木安定供給システム研究会に行ってきました。これまで外国産木材を主に利用していた合板メーカーが、原料の調達先をどんどん国内へ切り替えており、長野県では、計画的に山の木を活かしてゆくための「次世代型県産材供給システム」というものの開発が進められています。
 今回は、この供給システム開発の進捗状況の報告に加えて、すでに活発な素材生産が行なわれている宮崎県から、素材生産業者がこれからの山造りを考えるために集まり設立したNPO法人ひむか維森の会の代表者を招き、その活動や宮崎の山の現状を聞き、最後に県内で活躍している素材生産業者を交えてのパネルディスカッションが行なわれました。

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残念ながら画像ではわかりませんが、パネルディスカッションで感じたのは「若さ」です。現場に近い人たちを引っ張り出した主催者の粋な、そして合理的なたくらみがよく伝わってくる人選でした。こういう場所に出てしゃべる、ということも、実は後日仕事の内容に影響してくるものです
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佐久林業士会

昨晩、佐久地域で活動する林業士の総会があり、私も準会員としてはじめて出席させてもらいました。林業士とは、県が実施する一定の養成研修を修了し、審査会を経て認定された地域林業の指導者で、県下には429名いるそうです。ちょっとややこしいのですが、私はこの林業士ではなく「地域の林業労働者の技術向上を図る指導者」という位置づけの林業技能作業士(通称グリーンマイスター)という立場で参加しました。

 信州そまびとクラブの職員からも林業士2名と技能作業士1名が出席し、新年度の活動案についてけっこう活発な発言が行なわれました。これまで行なってきた、環境フェアでの製材のデモや、小学生の林業体験のサポートなどに加えて、新年度はもしかすると結構おもしろい企画が飛び出すかもしれません。まだ案の段階なので公開は控えますが、楽しみにしていてください。

ガマの穂

昨日は久しぶりに村のバードウォッチングのつどいで、我が家の近所をゆっくりと歩きました。忙しさに追われ気づかずにいましたが、ふと足元に目を落とすとナズナが咲き始めているではないですか。今年の春は、これまで感じたことがないぐらい急激にやって来ました。

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 最後の水田が村からなくなってもう10年近く経過しました。同時に近頃では湿地だった場所の陸地化も進んでいるようで、かなり珍しくなってしまったガマの穂を見つけると、小学生にとっては最高の観察対象になります。画像は爆発するガマの綿毛に驚き、あわてて逃げる参加者の様子です。

カラマツ3千立方

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カラマツで建てている村の中学校。体育館はもうすぐ竣工です。体育館だけでなく校舎の構造材も木造で、一部には村有林の交換を行なっている根羽村のスギも使われます。

 さて中学ひとつ全部木造だと、どれぐらいの材木が必要でしょう・・・? この川上中学では3,000立方メートルのカラマツを使っているそうです。

 たとえば、近隣の森林組合が1年間に集めて出荷する木の量が、4,000から5,500立方ですから、この地域のカラマツ自給量からすれば、けっこうな量であることがわかるかと思います。ちなみに地元の森林組合ではこの中学の材の注文を受けて6,000立方の材木を集めたそうです。現場の人たちは一年間ほとんど材木採りにかかりきりだったのではないでしょうか。

 まずは公共建築がやって見せることで、地域の人々に根強いカラマツへの偏見を打ち破る。同時に、業者の技術力も育成されます。地産地消を真剣に考え行動するとこうなる、という好事例のひとつだと思います。

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 体育館の工事は先行していて、入学式に間に合うかもしれません。ここで学ぶウチの娘が羨ましい。

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 こちらは校舎の進捗状況です。

一進一退

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一気に暖かくなったのに、冬鳥たちがモタモタしているので不思議に感じていましたが、彼らはこれをちゃんと感じていたのですね。里では「~♪ なご~り~ 雪~も ♪~」なんて、のどかな歌になるかもしれませんが、標高1000mを超えるとたちまち冬の再到来となります。それでも、イヌザクラはきちんと生物暦をきざんでいます。風邪をひくなよ。

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炭焼きを守ることは日本を守ること

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落語家ではありません。先日もお知らせした松本で炭を焼いている原伸介さんの勇士です。3月8日、東大学士会館分館で行なわれた国民森林会議総会の記念講演 「炭焼きを守ることは日本を守ること」 圧倒的なパワーをいただいて帰路につきました。このスタイルも伊達じゃないんです。そこには、彼が和服を身につけることによって、和服につながる大勢の職人たちが食ってゆくことに貢献する、という深い思想が流れています。
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おのぼりさんのつぶやき

 東京へ出かけることは決死のイベントである。
 目的地を地図で確かめ、地下鉄路線図を確認し、乗り換えのだんどりを反復する。次に、この山間地から出て、目的地に間に合う鉄道のダイヤを調べ、当日の出発で良いかどうかも確認しなければならない。その目的地が私と同世代の東京のビジネスマンならば、目隠しをしてでも歩きそうな都心の官庁街のようなところになればなるほど、下調べは緊張を伴い、精密さを増す。
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今週末は東京です

今、国民森林会議が行う提言づくりの手伝いをしています。うっかりして、提言がどこのどのような人々の目にとまることになるのかを教えてもらっていないのですが、過去の提言の内容からして、この国の林野行政を方向付ける中枢の皆さんが、ひとつのターゲットになっていることがわかります。今週末はこの国民森林会議の総会で、久しぶりに東京へ出かけます。
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盛会でした

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昨日、地域の林業を考える会を開催しました。申し込み制ではなかったので、何人ぐらいの人が来てくれるか不安だったのですが、ふたをあけてみてビックリ。70人を軽く超える人たちが参加してくださり、スタッフは資料の不足に嬉しい悲鳴をあげました。

 山に関心のある人が多いのだな、ということに大きな期待のようなものを感じたのと同時に、アンケートを見ると地域林業や国全体の林業を俯瞰した情報が、ちっとも森林所有者に伝わっていないのだなという危機感を強く持ちました。地域の林業者、そして林業NPOのメンバーとしてやらなければならないことがたくさんあります。
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