自然塾のお手伝い

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地元臼田(うすだ)高校環境緑地科の生徒の皆さんが、地域の人たちを案内する自然塾。今年も野鳥観察の手伝いをさせてもらっています。

 少子化に伴い、当地でも公立高校の統廃合が進められており、そんな中で地域で求められる存在をアピールすべく、かつての農業科である環境緑地科もさまざまな取り組みを行っています。
 水環境、農と食、森林と木材、これからますます重要になるこうした領域を扱う学校が、地元で元気よく活躍できるように、山で働くものとして少しでも役に立てればと思っています。

 画像で高校生が解説に使っている手作りのパネルも、何年か続けてきたことでずい分と充実してきました。当日参加者を案内するのは高校生の役割。私は基本的に事前準備の段階と、当日の質問に答える役なのですが、今年は特にでしゃばってしまったようで反省しています。わずかな準備期間で、その場で見られる鳥の案内をできるようになるのは難しいこと。次回はそのあたりをカバーできる方法を考えないといけません。

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季節

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 時の流れ方に凄まじさを感じています。特にこの夏などは一瞬の閃光のようでさえありました。ブログのテーマが山村起業ですから、こじつけて言えば「起業は適齢期に入ってからすぐの方がいいよ」とでも言いましょうか…。年齢とともに変化する「とき」の短さは、対数カーブを描きます。「五十そこそこになると棺桶が見えるから、ことを構えるのは早い方が良い」と感じています。幸せなのは、山村の者として起業しさえすれば、その変化を毎年確実におとずれる山川草木の表情のうつろいから、生き物のひとつとしてわかるということです。

 (これは田舎で遅れ気味に仕事をこなしている者の戯言ですが)田舎はとても残酷で、一歩外に出るとすべてが時を刻んでいます。一次産業に従事する人々はすべて、空気の温度、霜の気配、夜の月の色、etcで工程管理をします。ですから、イメージ的にはほのぼのとするはずのこれら秋の恵みが、今年の自分にとっては脅迫のように映ります。

 と言いつつ、採って帰るゆとりはなんなんだろう。

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担い手に関する提言

国民森林会議の07年林野庁長官あての提言「森林・林業の担い手」要旨がホームページで見られるようになりました。時代の変化に見合った担い手をどのように育て、どのように支援するべきなのか、現状分析と共に、とても内容の濃い、具体性の高い提言です。
 この団体を運営している皆さんは、施策への影響力のあるそうそうたる人たちです。ですから、私も担い手のひとりとして、今後この提言がどのように活用されてゆくのかが楽しみです。

 現場で日々汗を流している方は、アーカイブの中の全文、14pから15pにかけての 3)森林組合幹部等の育成を見ていただけると、「これが霞ヶ関に届けられた」ということで仕事の張り合いになるのではないかと、ちょっぴり期待をしています。

クマったヒトたち

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シカよけ電気柵の手入れをしていて、不法投棄されているゴミを見つけました。生活ゴミをつめたレジ袋が、道沿いの藪の中に10個くらい投げ込まれており、そのうちのいくつかが、動物に食い破られて、中のゴミが散らばっています。
 この手の食い散らかしをやるのはカラスが代表格ですが、今回はカラス以外にも参加者の居たことが、すぐにわかりました。

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 散乱するゴミの横で、カラマツの根の下が深く掘り返されています。根の周りにはおびただしい数のアリたち。このゴミはツキノワグマも里へ呼び込んでくれたようです。見回すと、他にも数本同じように掘り返されています。これだけ根を掘られると、何本かは枯れてしまうかもしれません。

 畑わきの廃棄野菜もそうなのですが、動物たちに「おいで」と言わんばかりに餌をふるまう一方で、やっかいだから…、恐いから何とかして欲しい、と猟友会に手間を押し付ける、想像力ある動物であるはずの人間の、退化がかなり進行している証です。

強力な情報誌

とかく狭い世界に終始しがちな林業界にあって、全国の動きを俯瞰し、最新の情報を流してくれる業界誌は重要な存在です。このブログの運営元へのお世辞ではなく、業界での私の未熟な経験からも、このような情報源の存在が関係者に欠かせないものであることをいつも感じています。

 現代林業の最新号(10月号)の62ページからの記事も、現場の即戦力になるものでした。「提案型集約化施業のカンどころ 第10回 森林所有者との良好な関係づくりと営業」と題された文章もさることながら、「初回訪問時の主な留意点」という一覧表は、森林所有者のところにおじゃまする際の必須事項がわかりやすく整理されていて、何度も読み返してしまいました。営業に関するベーシックなことがらではありますが、だからこそ全国の業界人に再確認してもらいたい。
 著作権者の承諾を得ていないので、タイトルの紹介のみにとどめますが、私が夢見ている「きこりのための起業講座」の際には、ぜひともテキストとして活用させていただきたい内容です。

 もうひとつ毎回楽しみなのは、表紙を飾る美しい人たちです。すごいですね。日本の山ではこんなに清楚な方が、日々、こんなに重そうな機械を持って整備してくれているのですよ。肖像権の承諾なしにブログにあげてしまいましたが、いずれ書籍紹介のページにもっと鮮明に掲載されるでしょうから、許していただけるかと思います。

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薪割りイベント

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信州そまびとクラブの薪割りイベント第3回目。心配したお天気もバッチリで、日頃仕事で流すよりもたくさんの汗をかいてきました。今回は、地域から応募した10人の皆さんに、それぞれ軽トラ1台半分の薪を持ち帰ってもらうべく、カラマツとニセアカシヤを全員でせっせと玉切り、割ってもらいました。

 ここ数年、薪ストーブ利用者は少しずつではありますが間違いなく増加傾向にあります。低炭素社会実現のためにはすばらしいことなのですが、今後ますます材料調達で苦労する人も増えてゆくことでしょう。

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薪ストーブを入れてはみたものの、割り方がどうも、という方も、そまびとメンバーの説明に続いて果敢に実習

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以前もお伝えした、米国製薪割り機。これで太径のニセアカシヤもどんどん割っていきます

使えるやつ

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 振動障害のことは何度か書きました。私の場合、冬よりも、草刈機の季節である夏の方が症状が顕著になるのですが、これまででいちばん草刈時間の長かったはずの今季、寝るときの手の痛みがないのです。で、思い起こしてみるとこれなんですね。防振手袋。

 以前にも使ったことはあるのですが、値段が高い上に耐久性がなく、いつもやぶけたらポイッでした。ところが今回のコイツときたら、3週間くらい頑張ってくれたのです。でも、もう限界のようで、ボロボロになってしまい、もうひとつ購入しようと思って困りました。あまりに軽い気持ちで買ったものですから、いつどこの店にあったのかがわかりません。

 と言うことで、もうしばらく手袋探しの日が続きます。

ITM

 ITMとはアイターンミーティングの略。9回目を迎える、岐阜のNPO法人ウッズマンワークショップ主催の行事です。すでに業界誌で何度も取り上げられているので、ご存知の方も多いのでは(と言うより、このサイトをご覧の方は、参加したよという人が多いのかな)?

 先日、その第9回の日程が10月17日から19日で決まった旨の連絡をもらいました。今回のメインテーマは特殊伐採!! そして、おなじみの山の大先輩による間伐の指南も、例年通りしっかり行なわれます。
 最先端の技術が見られるということなので、早速参加を申し込んでしまいました。

 詳しい日程の確認や、申込みはこのページからどうぞ

http://www.yamaiki.com/

ホームページリニューアルのお知らせ

信州そまびとクラブのホームページがリニューアルされました。ぜひ訪問してみてください。
双方向通信型で、他にも機能満載。行事の写真も(これからは)豊富に見ることができて、楽しいページです。自前のサーバでこれだけのページを運営している林業系NPOは少ないんじゃないかな、なんて、自分が作ったわけではないのに自慢してます。

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なかなかどうして、本物は強い

 昨晩の、地元の同業者団体の会議でのこと。用意されていた議題は、例年出展しているイベントへの会としての対応、県主催の行事への参加、そして会の旅行と、会議はさっさと終わり、みんな焼肉をつつきながらの世間話となりました。私は「いよいよかな?」と思い、先日お伝えした大規模なベニヤ工場をとりまく最新の話題を、耳をダンボのようにして黙って飲みながら待っていました。ところが、素材生産業と製材業の集まりなのに、ベニヤのべの字も出ないまま、時が過ぎてゆきます。閉会間際、しかたなく私から皆さんの動向や思いについて問いかけてみました。以下、抜粋で、

 かなめ: Aさん、最近材料は入ってきますか?
 製材A : いや、ぜんぜん材が動かないよ。去年の今頃に比べて半分くらいかな。公共事業が激減しているから、土木材は売れない。
 かなめ: かなりの材がベニヤ工場に行っているようですが、建設計画中の大きな工場ができたら、材料がなくなって、やっていけなくなるのでは?
 製材A : 今、素材屋さんの材の値段を支えているのはベニヤ屋さんだし、競争原理なんだから仕方ないでしょう。ウチでもいろいろと考えてやっている。
 製材B : 杉山さんがいろいろ心配してくれるのはありがたいけど、なるようにしかならないよ。これまでもそれでやってきた。計画されている大工場だって、この先どうなるかわからない。扱っている商社の連中はもっと先を読んで、とっくにいろいろと手を打っているだろうしね。
 かなめ : …

 (私にとってだけかもしれませんが)奇想天外な対応策を持っている人もおり、自分の頭の固さをあらためて感じる結果となりました。国産材をとりまく環境が厳しい時代に、自力で生き抜いてきた皆さんは、ほんとうにすごい。私のような部外者が心配するのは、ほとんど趣味の世界でしかないのかな、と感じた瞬間でありました。

 以上、かなりの短縮版ですが、民の自信、能ある人々の重さに、己が蟻んこよりも小さく感じられた夜についての速報でした。

妖精の輪

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いつものように電気柵の修理に歩いていると、不思議な輪をみつけました。残念ながらキノコの趣味がないので、種類まではわかりませんが、こういう密かな発見が、一日じゅう山の中を歩きまわる仕事の楽しみです。明日はどんな生き物に出会うのだろう…。

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この夏の思い出

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村の図書館で「森の生い立ちを4年生にわかり易く説明したものはありませんかね」と尋ねられました。小一時間かけて3冊の本を見つけ出し、職員に渡したのですが、子供の目線で本を選ぶことが実に良い勉強になることを痛感する時間でした。

 数日後、友人から久しぶりの電話で「本を選んでもらって、忙しいのにわるかったね」と言われました。なんと、図書館の職員に相談したのは友人の子供だったわけです。聞いてみると、疑問に思ったことを調べてまとめるという夏休みの宿題だとのこと。第一の疑問は解決したけれど、疑問が疑問を生み、とうとう我が家へ直談判の電話をかけることになったそうです。

 早速でかけてゆき、彼の家のまん前にある林で観察することにしました。ずいぶん前のことになってしまいましたが、画像はその時のシラカバの種探しをしているところです。そろそろ宿題を見せてもらいに行こうかと思ってます。